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十数年前の旅行の写真が出てきて、なつかしく眺めていました。 当時はイングリッシュガーデンが流行していて イギリスの憧れのガーデンを巡るものでした。 目的のガーデンをあらかじめ調べおき、 現地でレンタカーを借りてイギリスの南から北まで全土を回った、 当時私にとってはとても冒険的で、充実した旅だったので、 写真を貼り付けたファイルはその後も大切にしていました。 それをきっかけに、 当時好きだったガーデンの本や写真集などを引っ張り出して、 その日は、それらをペラペラとめくりながら こういうの憧れたなあ、など思いながらのんびり過ごす一日。 そんななか、 偶然かかってきた友人からの電話のやり取りの中で知った悲しいことがありました。 それは、あのターシャー・チューダーが6月にお亡くなりになったということ。 バーモント州のご自宅で、92歳だったそうです。 ターシャ・チューダーといえば、名前を知らずとも土いじりやお花が好きな方なら、 一度はその写真集や彼女の写った美しい表紙を目にしたことがあるでしょう。 私も若いころから大好きで、彼女の古い様式の生活、すばらしいガーデンにどれだけ憧れたことか。その日ももちろんターシャの本を広げていました。 私が一番好きなのは、彼女の力強さ。 あれだけの美しいガーデンを維持するための信念と努力。 ガーデンの植物の組合せで、気に入らない植物はあっさりと処分したり、 絵本作家の仕事はあくまでも生活のため、新しい球根を買うための仕事だと言い切ったり、 球根を食い荒らすネズミをピストルで撃ったり、捕まえたら暖炉に投げ込む、 家の中にヘビがでても、かわいいと一緒に暮らしていたこともあったり、 と、読んでいると、 19世紀のドレスをまとって、ガーデンでお花を摘んでいる優雅な姿とは 少しかけ離れた現実的なエピソードがちらほら。 そこがよりいっそう、ターシャ・チューダーという人物を優しげな憧れの存在でありながらも 素朴で人間らしい、生きる強さが私達の心に真に響いてきます。 もうすぐこの庭を自然に返してあげるのだといっていたターシャ。 これからも植物と向き合うたびに、自分と向き合うたびに ずっと色あせず思い返すのだと思います。 ある日の午後、 永遠のターシャ・チューダー。
by malussato
| 2008-07-10 22:51
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